1. HOME
  2. 棚卸とは?プロが徹底解説

棚卸とは?プロが徹底解説

生産性向上

商品の販売を行う多くの企業では、定期的に商品の在庫をチェックする「棚卸し」が行われます。とはいえ、その正確な目的をよく理解しないまま行われていたり、作業手順があいまいになっていたりすることも少なくないようです。

棚卸しは、企業の利益を正確に把握するために必要不可欠な作業です。
そこで今回は、棚卸しの目的や作業手順、起こりやすいミスなどについて解説します。

棚卸しとは

棚卸しとは、倉庫内に在庫がどれくらい残っているのか数量を調べる作業を指します。
また、在庫数を調査するだけでなく、商品の品質を評価して価値を算出する「資産評価」も棚卸しの大きな目的の一つです。大小問わず小売りの実店舗では昔から行われている作業であり、近年活況を見せるECサイトにおいても、在庫を備蓄する倉庫などでこの棚卸しが定期的に行われています。

棚卸しをする目的とは

定期的に棚卸しを行う目的は、主に次の2点です。

正確な利益を計算するため

企業は財務経理の管理において、また健全な企業運営のため、売上総額や純利益など取引上の成果を正確に計算する必要があります。棚卸しはそのために欠かせない作業です。

通常、商品の売上総利益は在庫も含めて計算するのが一般的です。たとえばある商品を1個500円で50個仕入れて1個700円で売ったとき、50個すべて売り切れると売上総利益は(700-500)円×50個=10,000円となります。しかし、実際には商品が在庫として残っている場合も考えられます。

同じ条件で在庫が20個残っているときの売上総利益は、21,000円(売上総額)-(25,000円(仕入総額)-10,000円(在庫))=6,000円です。

上記のように、在庫量によって実際の利益は大きく変動するため、自社の正確な資産状況を知るためにも棚卸しは重要な作業になります。

適切な在庫管理をするため

棚卸しのもう一つの目的は、帳簿に記載されている在庫と実際の在庫にどれくらいの差異があるのか確かめることです。調査した在庫数量が帳簿上の在庫数量と異なっていれば、修正を行わなければなりません。

在庫管理は今も多くの企業で手書きやExcelなどを利用して人の手で行われているケースが多く、入力ミスや記入漏れなどが発生することは避けられません。そのため、定期的な棚卸しで正確な在庫数量を確認し、誤りがあれば修正するという作業が必要になります。

また棚卸しを実施すると、仕入れたものの売れ行きが悪かったり未使用のままになっていたりする「滞留在庫」や人気がなく倉庫に眠ったままになっている「不良在庫」などが洗い出せるため、商品の動きの良し悪しを把握できるメリットもあります。

販売機会の損失を防ぐため

適切な在庫管理ができていないと販売機会を損失する可能性があります。抱えている在庫が長期の保管により劣化していた場合、「受注したにも関わらず発送できる状態の商品がない」といったトラブルが発生することも。
棚卸を行う際には在庫の品質状況も確認する必要があります。

帳簿とのすり合わせ在庫管理を見直すため

決済期末に実地棚卸しを行う際、帳簿とすり合わせをすることとなります。
帳簿と実際の在庫数が違っている場合、その原因を追求し改善する必要があります。帳簿とすり合わせることによって、日々の在庫管理を見直すことができます。